円急落、一時131円台 20年ぶり、日銀金融緩和維持で
円相場が28日の外国為替市場で一時1ドル=131円台に急落し、2002年4月以来約20年ぶりの円安水準となった。日銀が金融政策決定会合で大規模金融緩和策の維持を決定したことを受け、低金利の円を売ってドルを買う動きが強まった。1日で2円以上、円安が進んだ。
日銀は決定会合で、特定の利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を毎営業日実施することを決め、長期金利の上昇を抑える姿勢を鮮明にした。
黒田東彦総裁は同日の記者会見で、為替相場の急激な変動には警戒感を示しつつ、「(円安が)経済物価に与える影響を十分注視したい」と述べた。財務省幹部は為替相場について「過度な変動は望ましくない」と述べ、「足元の動きは極めて憂慮すべきだ」との認識を示した。
市場からは「日米の金融政策の違いが改めて浮き彫りとなり、金利差の拡大が続くとの見通しから円売り圧力が強まった」(国内銀行)との声が聞かれた。
東京外国為替市場の円相場は午後5時現在、130円59~59銭と前日比2円61銭の円安・ドル高。その後の海外市場で一段と円安が加速し、一時131円台に突入した。
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